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第2章 同行援護の制度と従業者の業務 ②

   次に同行援護従業者の職業倫理について説明していきます。
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 同行援護の目的とは、利用する視覚障害者が安全かつ安心して目的地に移動するために、移動支援と情報提供を行うことと定義されています。

 活動の場所が対象者自宅から目的地まで、指定された出発地から目的地までと公共の場所で利用する制度であるため、同行援護従業者の言動は社会的な注目を集めます。そのため、公共性を持った人間的な仕事とテキストに記載されています。

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 同行援護は大きく分けて3つの業務があります。
 ①移動支援:安全に移動することを主たる目的とします。
 ②情報の提供:移動中の情景等を視覚障害者に伝えます。
 ③代筆・代読:外出先での文字情報の提供と代筆を行います。
 移動支援の時から視覚障害者のニーズが高かった代筆・代読が、同行援護で業務内容に明記されました。

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 安全に移動することを支援する同行援護ですが、信頼のおけない方に危険の伴う外出の支援をしてほしい視覚障害者はいません。

 従業者は利用する視覚障害者とはもちろん、家族等とも信頼関係を築くことが円滑な活動につながっていきます。
 
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 「あいさつの大切さ」については、研修会の中で私が最も大切にしていることです。
 ベテランのガイドさんの中には、多くの視覚障害者の方と知り合いであるため、イベント会場等にいくと過去にガイドを依頼された視覚障害者とお会いすることがあります。そこで「○○さん、私誰かわかる?」という、「いないいないばぁ」のような事をする方がいらっしゃいます。
 これに関しては、絶対にしてはいけないこととお伝えしています。
なぜかといいますと、視覚障害者の方は自分の名前を知っている相手に対し、「この人とあったことがある」、「名前がすぐ出てこない・・・」と相手に対して必要以上に気を使うことになります。
 安全で「快適」に支援することが大切な同行援護に従事する方であれば、視覚障害者に対する配慮として、「挨拶をする場合は、例え知っている人であっても、自ら名前を名乗って挨拶をしましょう」とお伝えしています。

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 そしてもう一つ重要な事は、プロの対人援助職として重要な「チームアプローチ」です。テキストでは「グループ」と称されています。
 これは、未熟な対人援助従事者全般に言えるのですが、支援対象者の信頼を得ようと「親切」を全面に押し出し、対象者ができることまでやってしまい、最終的には自立を妨げる結果となることがあります。
これは、支援者の自己満足であり、適切な支援ではありません。
 「自立支援」と「対象者の最大の利益」を目標に据えることができれば、スタンドプレーは行わず、同行援護の制度内で適切な支援をしていくように心がけることが大切です。
 視覚障害者からの要望が、同行援護の範囲を超える場合は、従業者の個人的な判断で行わず、事業所に連絡し相談しましょう。
 同行援護の範囲外であれば、家事援助等の制度の利用が必要となることがあります。正しく制度を利用すること、複数の援助者が係ることで、総合的に対象者の生活の質の向上を目指すことが可能になります。
 チームでの支援を念頭に置き、同行援護に従事することが大切です。
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プロフィール

伊東 良輔 (いとう りょうすけ)

Author:伊東 良輔 (いとう りょうすけ)
一般社団法人ぱるむ 代表理事
人間関係学修士
心理学を背景とした対人援助の理論と実践について研究しています。
2014年、一般社団法人ぱるむを設立。北九州市小倉南区に「伊東良輔社会福祉士事務所」、「ケアプランセンター らび」を開設。
社会福祉士として対人援助に関する講座で講師活動や成年後見人としての活動に関する記録、非常勤講師として社会福祉士を目指す学生の皆さんへの指導の記録。
視覚障害生活訓練等指導者として同行援護従業者養成講座を開催した講座の内容等を中心に紹介していきます。

資格
・社会福祉士
・精神保健福祉士
・介護福祉士
・介護支援専門員(ケアマネジャー)
・福祉住環境コーディネーター2級・3級
・福祉用具プランナー
・視覚障害生活訓練等指導者
・相談支援専門員
・全身性ガイドヘルパー

社会貢献活動
・公益社団法人日本社会福祉士会 理事
 国際担当理事
 LGBT担当理事
・公益社団法人福岡県社会福祉士会 理事
 ぱあとなあ福岡所属(成年後見人)
 独立型社会福祉士支援委員会
 障がい者支援委員会
・日本ソーシャルワーカー連盟
 国際委員会
・日本障害者協議会 理事
 総務委員会 http://www.jdnet.gr.jp/guide/yakuin/member/ito.html
・日本障害者リハビリテーション協会 総合リハビリテーション研究大会
 常任委員
・アルコール健康障害対策基本法推進ネットワーク
 幹事
・北九州市障害支援区分認定審査会 委員
・宗像市・福津市介護認定審査会 委員
・中間市障害支援区分認定審査会 委員
・宮若市障害者計画・障害福祉計画推進協議会 委員
・福岡県介護実習・普及センター 運営委員
・福岡県社会福祉協議会 運営適正化委員
さわやか福祉財団 さわやかインストラクター

一般社団法人ぱるむ
・伊東良輔社会福祉士事務所
・ケアプランセンターらび
・権利擁護センターせるもん
〒803-0273
福岡県北九州市小倉南区長行東1丁目11-16
一般社団法人ぱるむ 長行事務所
TEL:093@776‐7115
FAX:093@777‐5068
ホームページ:http://hp.kaipoke.biz/zau/

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