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第1章 視覚障害者(児)の福祉サービス ②

 前回のブログで、同行援護では、弱視ロービジョン)が養成課程に組み込まれたとお伝えしました。
 「見えにくさ」の尺度は人それぞれですが、同行援護のテキストで紹介されているのは、我が国の障害等級と世界保健機関(WHO)の盲(Totaly Blind)と弱視(Low Vision)の定義を紹介しています。

 盲と弱視の判定は、みなさんも体験したことのある万国式視力表を用いた結果の視力を基に行います。
 万国式視力表とは「C」のような図を見て、どちらが空いているかを答える測定方法です。
 (豆知識ですが、視力表の「C」はランドルト環といいます。発明したフランスの眼科医の名前が由来です。)

  我が国の視覚障害者は約31万人です。これは視覚障害によって身体障害者手帳を取得している人数です。
 日本眼科医会が2007年にWHO視覚障害者の定義に沿って、「見えない・見えにくさにより生活に不自由を感じている」視覚障害者は国内に約164万人いると発表しました。また、そのうちの7割は高齢者であるといわれているので、100万人以上の高齢者見えにくさによる生活の不自由を感じていることになります。
スライド9
 介護保険の要介護認定をうけている高齢者が500万人なので、5人に1人は見えにくさにより生活の不自由を感じていることになります。この数字からみても潜在的なニーズは相当な数があると予想できます。
スライド17 
 そして、移動に関する場面で不自由を感じるベスト3の発表です。

1位 乗り物の利用が不便
   時刻表が見えにくい。駅のホームの電光掲示板は天井から下がっていることが多く、遠くのものが見えにくい方には、利用が困難になります。路線バスでは、バスの行先案内が見えない。バスの前方にある行先表示が見えないため、どのバスに乗っていいのかわからないため、不自由を感じている人が多いのです。

2位 公共の場所を利用しにくい
   バリアフリーが進み建物の段差がなくなったことは、みなさんもご存じのとおりです。しかし、視覚障害者だけに限らず障害者への支援ができる職員の配置すすんでいないのが現実です。視覚障害者誘導用ブロック(通称:点字ブロック)を敷設している建物もありますが、入り口付近の受付までしか誘導していない。そして、受付に人がいないということも珍しくありません。

3位 建物の設備が不備
   2位の点字ブロックの敷設にも通じるのですが、案内サインが見えにくかったり、点字ブロックは敷設しているのですが、建物のデザインに合わせて見えにくい色の組み合わせで目立たなくしてあったり、弱視の方への配慮が欠けている建物が少なくありません。

 我が国では、建物と移動に関して円滑化を図るために2006年にバリアフリー新法が整備されました。しかし、ハード面の整備は進んだのですが、そこに勤務する人や一般の方、ソフト面の啓発普及活動が追い付いていないようです。
 そのため、視覚障害者が安全に移動するために、同行援護という制度が制定されました。
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プロフィール

伊東 良輔 (いとう りょうすけ)

Author:伊東 良輔 (いとう りょうすけ)
一般社団法人ぱるむ 代表理事
人間関係学修士
心理学を背景とした対人援助の理論と実践について研究しています。
2014年、一般社団法人ぱるむを設立。北九州市小倉南区に「伊東良輔社会福祉士事務所」、「ケアプランセンター らび」を開設。
社会福祉士として対人援助に関する講座で講師活動や成年後見人としての活動に関する記録、非常勤講師として社会福祉士を目指す学生の皆さんへの指導の記録。
視覚障害生活訓練等指導者として同行援護従業者養成講座を開催した講座の内容等を中心に紹介していきます。

資格
・社会福祉士
・精神保健福祉士
・介護福祉士
・介護支援専門員(ケアマネジャー)
・福祉住環境コーディネーター2級・3級
・福祉用具プランナー
・視覚障害生活訓練等指導者
・相談支援専門員
・全身性ガイドヘルパー

社会貢献活動
・公益社団法人日本社会福祉士会 理事
 国際担当理事
 LGBT担当理事
・公益社団法人福岡県社会福祉士会 理事
 ぱあとなあ福岡所属(成年後見人)
 独立型社会福祉士支援委員会
 障がい者支援委員会
・日本ソーシャルワーカー連盟
 国際委員会
・日本障害者協議会 理事
 総務委員会 http://www.jdnet.gr.jp/guide/yakuin/member/ito.html
・日本障害者リハビリテーション協会 総合リハビリテーション研究大会
 常任委員
・アルコール健康障害対策基本法推進ネットワーク
 幹事
・北九州市障害支援区分認定審査会 委員
・宗像市・福津市介護認定審査会 委員
・中間市障害支援区分認定審査会 委員
・宮若市障害者計画・障害福祉計画推進協議会 委員
・福岡県介護実習・普及センター 運営委員
・福岡県社会福祉協議会 運営適正化委員
さわやか福祉財団 さわやかインストラクター

一般社団法人ぱるむ
・伊東良輔社会福祉士事務所
・ケアプランセンターらび
・権利擁護センターせるもん
〒803-0273
福岡県北九州市小倉南区長行東1丁目11-16
一般社団法人ぱるむ 長行事務所
TEL:093@776‐7115
FAX:093@777‐5068
ホームページ:http://hp.kaipoke.biz/zau/

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